頭を悩ませていた難問、一度寝て起きたらなぜかパッと解決策が浮かんだ――。歴史的な発見につながったこともある経験則を、科学的に裏付けるかもしれない研究成果を富山大や自治医科大などのチームが発表した。睡眠中に脳が記憶を整理することで、問題に対処する能力が向上するらしいことを、マウスの実験で確かめた。
ロシアの化学者メンデレーエフは、元素が規則正しく並ぶ様子の夢を見て、元素の周期表を完成させたと伝わる。
脳の休息にも重要な睡眠の間に、むしろ情報処理が進むことは経験的に知られてきたが、詳しい過程は不明だった。
チームはマウスを使って「初めて出合う問題に、過去の記憶を整理してうまく正解できるか?」を実験で調べた。
実験では、A~Eの五つの部…